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Cladium mariscus

記録された一般名なし

軽度懸念

縁に鋭いのこぎり状の棘をもつ硬い葉が特徴の、カヤツリグサ科の植物です。学名は Cladium mariscus で、ヨーロッパとアジアの温帯地域に自生し、養分の豊富な湿地や湖岸に生えます。

草丈は最大2.5メートルに達し、大きな株となって群生します。IUCNの評価では「低懸念」とされており、現在のところ絶滅のおそれは低いと考えられています。

かつては屋根をふく材料として重要だったことから、人との関わりの歴史をもつ植物としても知られています。

識別と外見

最も役立つ特徴は、縁がのこぎり状に鋭い硬い葉です。葉は細長く、触れると深い切り傷を負うほどの鋭さがあります。

草丈は最大2.5メートルに達するため、周囲の低い植物との区別にも役立ちます。

分布と生息地

ヨーロッパとアジアの温帯地域に自生し、アメリカ大陸、アゾレス諸島、北アフリカ、オーストラリアから南西太平洋にかけても分布しています。日本の南西諸島や小笠原諸島も、自生域に含まれます。

生育地は石灰分の多い湿地(ボグ)と湖岸です。水辺の湿った環境に多く見られます。

アフリカの一部、マダガスカル、ハワイなど、本来の分布域の外にも持ち込まれて定着しています。

姿が見つかりやすいのは6月から7月にかけてで、冬はその数が少なくなります。

Cladium mariscusの観察記録の分布図
記録された場所 · GBIF
10,751
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
月別出現件数 · GBIF

成長と形態

多年生の植物で、同じ株が年をまたいで生き続けます。

株は葉を密に茂らせて大きくなり、草丈は最大2.5メートルに達します。

生態と関わり

湿地では、バッタ類(Aiolopus thalassinus、Epacromius tergestinus)や、ガ(Nascia cilialis)、ハムシ(Plateumaris rustica)などの昆虫が、この植物を食べる主な生き物です。

ほかに、カメ類や数種の昆虫も、この植物を食べることがあります。ただし、これらは一般的な食べ手ではありません。

この植物が生育するのは、石灰分の多い湿地や湖岸という水辺の環境です。

利用と人との関わり

かつて、ヨーロッパの一部では葉が屋根をふく材料として重要でした。

一方で、葉の縁が鋭いため、刈り取りは大変な作業でした。

カリブ海地域、アメリカ合衆国南部、メキシコでも自生が知られています。バハマを含むルカヤン諸島では、薬用として使われているとは知られていません。

豆知識

  1. 学術論文では、葉が敷物に使われたほか、果実(小果)も食用に集められていた可能性が検討されています。
  2. カヤツリグサ科の多くの種では、地下の貯蔵器官が人の食べ物になっています。この植物も同じ科の仲間です。
軽度懸念

写真

写真の提供元はvia iNaturalist, licensed under CC0 1.0.、by Flavien Saboureau via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by zebedeugalinha via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by Augustin Soulard via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by 大澤風季 ohsawa_Fuki via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by Tom Field via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by Andrew Gibson via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by Анна Митрошенкова via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.です。各写真に撮影者のクレジットを記載しています。

生態と分類

生息地

生育型

  • イネ科草本

分類

門
Tracheophyta
綱
Liliopsida
目
Poales
科
Cyperaceae
属
Cladium
種
Cladium mariscus

出典

  1. GBIF Species names and classification
  2. iNaturalist Photos
  3. Wikidata Common names and conservation status
  4. Wikipedia Summary extract
  5. Plants of the World Online Native range, life form and climate (WCVP)
  6. GloBI What it eats, what eats it, parasites and pollinators
  7. trophiCH