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オグロブユムシクイ

Polioptila melanura

軽度懸念

オグロブユムシクイは、体重わずかほどの小さな鳥です。アメリカ合衆国南西部からメキシコ北部にかけて、ソノラ砂漠とチワワ砂漠を中心に暮らしています。

分布域は約に及びます。乾燥した低木地帯や砂漠の水路沿いで、一年を通して見られる留鳥です。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、軽度懸念に分類されています。

小さな体で虫を捕まえ続けるその姿は、砂漠の低木林を観察する楽しみのひとつです。ブユムシクイ属の仲間として、その暮らしぶりを詳しく見ていきましょう。

識別と外見

オグロブユムシクイを見分ける最大の手がかりは、体の大半を占める長い黒い尾です。尾の外側の羽毛は白く縁取られています。

体長は約4.5〜5インチ、およそ11〜13センチメートルです。背中は青灰色で、腹は白色をしています。

夏の繁殖期のオスは、目までを覆う黒い頭頂をもちます。メスと冬のオスには黒い頭頂がないため、見分けがむずかしくなります。

似た種のアオカラムシクイ(青灰色ブユムシクイ)との違いは尾にあります。アオカラムシクイの尾は下から見ると大部分が白く、オグロブユムシクイは下面もほとんどが黒です。

分布と生息地

オグロブユムシクイは、アメリカ合衆国南西部からメキシコ北部の砂漠地帯に分布しています。ソノラ砂漠とチワワ砂漠が生息の中心です。分布域の広さは約に及びます。

好む環境は乾燥した低木地帯です。砂漠の水路沿いの低木林にも多く見られます。

生息地は主に温帯の陸域で、砂漠や砂丘、チャパラルのような低木の生態系に当たります。

観察記録の月別件数を見ると、3月から5月にかけて多い傾向があります。ただし、これは観察された件数であり、個体数や分布全体を示すものではありません。

Polioptila melanuraの観察記録の分布図
記録された場所 · GBIF
29,574
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
月別出現件数 · GBIF

行動と暮らし

オグロブユムシクイは一年中活動します。夏は活動が少し鈍くなりますが、最も暑い時間帯でも、涼しい日陰で採食する姿が見られます。

繁殖期以外は、地域のなかをさまよいながら移動します。特定の繁殖地に戻る習性はありません。

一年中つがいで暮らし、なわばりを守ります。なわばりの中の低木や木の枝で採食します。

営巣中の巣に近づく鳥には、急降下して攻撃することがあります。

コミュニケーション

オグロブユムシクイは、視覚、触覚、音声、化学的な手がかりを使い分けます。

採食中には、とがった鋭い鳴き声でさえずることがあります。この声は、近くの鳥を遠ざけるためにも使われると考えられます。

尾を振る仕草は、他の個体との関係で重要な視覚の合図になります。

狩りと食性

オグロブユムシクイは、昆虫を主な餌とする食虫性の鳥です。枝の先から虫を拾い取る採食が中心です。

ほとんどの場合は枝にとまったまま虫を取ります。枝の先の近くでホバリングしながら取ることもあります。

まれに、止まり木から空中に飛び出して虫を捕まえます。ただし、空中で虫を捕まえる行動はめずらしいものです。

餌にはクモ類も含まれます。昆虫の他には節足動物も食べます。

植物質が胃から見つかることもありますが、ごくわずかです。水は、すべて餌から得ています。

営巣と繁殖

オグロブユムシクイは、オスとメスの両方が巣づくり、抱卵、雛への給餌を行います。繁殖期はつがいで協力しながら進みます。

巣は低木の枝の上に作られ、地面から約1.5メートル以下の高さにあることが多いです。巣は開いたカップ状です。砂漠ヤドリギ(Phoradendron californicum)が使える場合は、その上に巣を作ることがよくあります。巣は草やわら、樹皮の帯、クモの巣、植物の繊維などで作られ、内側は細く柔らかい素材で覆われます。

卵は一腹に3〜5個産まれます。青みがかった白色の卵には赤褐色の斑点があります。両親が約14日間抱卵します。

雛は両親から餌をもらい、孵化から約10〜15日で巣立ちます。一シーズンに産む卵は、一つの巣あたり2〜6個です。つがいは、初めの巣が終わるとすぐに次の繁殖を行うこともあります。

個体数と生態的役割

オグロブユムシクイの個体数は、良好に維持されているようです。ただし、地域によってはウシムクドリの仲間に巣に卵を産みつけられる被害を受けます。

ウシムクドリの仲間が卵を産む場合でも、つがいはその雛を育てます。ここで育った雛の数が個体数の維持にどれほど影響するかは、まだ十分にわかっていません。

オグロブユムシクイは、砂漠の低木林で昆虫の数を抑える役割を担っています。

保全と脅威

国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは、オグロブユムシクイは軽度懸念に分類されています。この分類は、絶滅の危険が低いことを示します。

アメリカ合衆国では、渡り鳥条約法により保護されています。米国の連邦リストでは、特別な保護区分には入っていません。ワシントン条約(CITES)でも、特別な規制はありません。

地域によっては、ウシムクドリの仲間による托卵が多い場所があります。今後も、砂漠の低木林を守ることが、オグロブユムシクイの暮らしを支えるでしょう。

軽度懸念

文化的意義

オグロブユムシクイに関する伝統的な神話は、よく知られていません。

ブユムシクイ属の仲間は、博物学の文章で、虫を捕まえる習性や尾を振る仕草が取り上げられてきました。名前そのものや、観察の記述を通して人々に親しまれています。

豆知識

  1. オグロブユムシクイは、餌から水分をすべて得ているため、水を飲まずに暮らせます。
  2. 学名の亜種には、Polioptila melanura lucidaやP. m. curtataなどが知られています。

写真

写真の提供元はvia iNaturalist, licensed under CC0 1.0.、by Katrina Smith via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by eklemp via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by rociojgo via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by Julio Cesar Ruiz García via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by Aaron Liston via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by tcantrell52 via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by ian bullock via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by Isaac Krone via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.、by Rachel Stringham via iNaturalist, licensed under CC BY 4.0.です。各写真に撮影者のクレジットを記載しています。

生態と分類

行動

  • 捕食者
  • 縄張り性

食性

  • 食虫性

分類

門
Chordata
綱
Aves
目
Passeriformes
科
Polioptilidae
属
Polioptila
種
Polioptila melanura

出典

  1. GBIF Species names and classification
  2. iNaturalist Photos
  3. Wikidata Common names and conservation status
  4. Wikipedia Summary extract
  5. Encyclopedia of Life Habitat, diet and behavior traits
  6. Animal Diversity Web Animal habitat, behavior and diet
  7. AVONET Bird mass, habitat, migration, diet and range size