ウソ(Pyrrhula pyrrhula)は、アトリ科に属する小型のスズメ目の鳥です。英語圏では単にブルフィンチと呼ばれ、この名前を最初に持った鳥とされています。
ヨーロッパから温帯アジアにかけて広く分布し、森林、林縁、庭園などに暮らします。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストでは「低懸念(LC)」に分類されています。
体重は約24.4gと小さいものの、寿命は最長で17.5年に達することがあります。ずんぐりした体つきと雄の赤い胸は、鳥の観察を楽しむ人にとって見分けやすい特徴です。
識別と外見
ウソの最も見分けやすい特徴は、雄の胸と腹が鮮やかな赤色であることです。雌や若い鳥は赤ではなく灰褐色の羽を持ちます。
体は大きく、頭が太くずんぐりした形をしています。背中は灰色で、成鳥では風切羽と短く太いくちばしが黒色です。頭の帽子と顔も成鳥では黒く、若い鳥では灰褐色です。
飛ぶと、白い尻と翼の帯がはっきり目立ちます。この白い部分は、遠くからでも見分けるための目印になります。
夏の終わりから秋にかけて羽が生え替わりますが、ほかの小鳥に見られるような地味な秋の羽にはなりません。雄は一年を通して赤い胸を保ちます。
分布と生息地
ウソはヨーロッパと温帯アジアに分布しています。日本でも繁殖が知られ、森林に生息しています。
針葉樹林や針葉樹と広葉樹が混ざった林を好みます。繁殖場所としては、針葉樹がまじる混交林が特に好まれ、公園や庭園にも現れます。
多くのウソは一年中同じ地域にとどまる留鳥です。ただし北方に暮らす個体の一部は、冬に南へ移動します。
生息地では、低木や手入れされていない生け垣のあるところに多く見られます。耕作地の周辺にも暮らしています。

行動と暮らし
ウソは一年を通して、つがいや家族単位で行動することが多い鳥です。春には、50羽ほどの群れを作ることもあります。100羽を超える群れは珍しいとされています。
多くの場合、木の枝の陰に隠れるようにとまっていて、地面に降りることはあまりありません。臆病な性質で、人の前に姿をあらわすことは少ないです。
繁殖期以外に大きな群れを作ることはなく、つがいか家族の組で見られるのが一般的です。
ウソは低く響く口笛のような「ピーピー」という声で、自分の存在を知らせます。
コミュニケーション
ウソの最もよく知られた鳴き声は、低く物悲しい口笛のような「ピュー」または「ピュウ」という声です。この声は、近くにいる仲間との連絡に使われます。
歌は、ふくらみのある笛のような音と、弱くかすれたさえずりが交互に入り混じります。とても近くでないと聞こえないほど小さな声です。
ウソは視覚的な合図や、におい、接触などの手段も使うとされています。
食性と栄養
ウソはおもに芽と種子を食べます。一年の大半は種子が中心ですが、春になると芽も食べるようになります。
夏と秋に蓄えられた種子が減ってくると、ウソは芽を食べ始めます。春の間、果樹や林の木の芽を食べるのが特徴です。
落葉樹の林では、ギシギシ、イラクサ、イボタノキ、キイチゴ、カバノキ、トネリコなどの種子を好みます。新しい芽が出るまで、これらの種子が主な食べ物になります。
芽を食べるときは、枝の先にとまってから幹に向かってゆっくり移動し、通り道の芽を次々にむしり取ります。
営巣と繁殖
ウソは、低木や大きめの木、成熟した灌木の茂みに巣を作ります。巣は地面からわずかな高さに置かれることが多いです。
巣は細い小枝を組み、コケと地衣類を編み込みます。内側は黒い根や低木の材料で裏打ちされています。
一回の産卵で、淡い青色で赤褐色の斑点がある卵を4〜7個産みます。繁殖は5月初めから7月中旬にかけて行われ、年に2〜3回の子育てをすることがあります。
雛は約2週間でかえり、種子と昆虫を混ぜたものを与えられます。雄は雌の抱卵を手伝い、雌が巣にいる間は餌を運んで与えます。雛が育つと、雄は雌とともに餌集めを分担します。
巣立ちの成功率は、4〜5月よりも6〜7月、8月にかけて高くなっていきます。
保全と脅威
ウソは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「低懸念(LC)」に分類されています。個体数は増加を続けていると記されています。
巣立ちまで育つ卵は、森林の巣では約3分の1、農地の巣では約3分の2です。残りは、カケス、カササギ、イタチ類などの捕食者に食べられます。
イングランドでは、16世紀から迫害の対象になってきました。それでも数は増え続けており、鳥を捕まえたり殺したりする新たな方法も探され続けています。
文化的意義
ウソは英語圏でブルフィンチと呼ばれ、英語のこの名前を最初に持った鳥とされています。
イングランドでは16世紀から迫害されてきた歴史があり、人々の生活とのつながりが長く続いてきた鳥です。
豆知識
- ずんぐりした大きな頭と太いくちばしを持つ体つきは、同じ森林に暮らす小鳥の中でもひと目で見分けやすい特徴です。
写真
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生態と分類
分類
- 門
- Chordata
- 綱
- Aves
- 目
- Passeriformes
- 科
- Fringillidae
- 属
- Pyrrhula
- 種
- Pyrrhula pyrrhula
出典
- GBIF Species names and classification
- iNaturalist Photos
- Wikidata Common names and conservation status
- Wikipedia Summary extract
- Encyclopedia of Life Habitat, diet and behavior traits
- Animal Diversity Web Animal habitat, behavior and diet
- AnAge Longevity



