Stemphylium vesicarium は、タマネギ、ニンニク、アスパラガス、ナシなど非常に多様な植物に感染する植物病原菌です。単一の作物に限らず複数の重要な園芸作物を侵すことが、この菌の特徴として知られています。
分類としては子囊菌門に属し、ピレノフォラ科ステムフィリウム属に分類されます。農業上重要な病原菌として、各地の栽培現場で注意が払われてきました。
子実体と識別
Stemphylium vesicariumは、肉眼で見える大きな子実体を形成するきのこ類とは異なり、顕微鏡下でのみ確認できる微細な分生子(無性胞子)によって識別される糸状菌です。
最も頼りになる識別点は、その分生子の形です。楕円形または卵形をしており、内部が縦と横の隔壁によって複数の小部屋に仕切られた多室構造を持ちます。色合いは淡い褐色から中間色の褐色で、表面にはやや粗い質感が見られることが特徴です。
この菌は菌糸体として植物組織内や表面に広がり、条件が整うと分生子柄の先端に分生子を形成します。分生子柄は単純な形状で、分生子を次々と生み出していきます。
肉眼で観察できる特徴に乏しいため、正確な同定には顕微鏡による胞子形態の確認が欠かせません。
分布と生息地
この菌の観察記録は年間を通じて確認されていますが、月ごとの観察数には明確な変動が見られます。記録数は春先にかけて増加し、特定の時期に多く観察される傾向がうかがえますが、これはあくまで観察された記録の数であり、個体数や分布の全体像を示すものではありません。
観察データはあくまで存在が確認された地点を示すに過ぎず、実際の発生量や分布範囲の全てを反映しているわけではない点に留意が必要です。とはいえ、季節による観察数の偏りから、この菌が特定の時期に活動的になる可能性がうかがえます。

豆知識
- 学名の命名者は Wallroth によって記載され、その後 E.G. Simmons によって現在の学名に整理されました。
- この菌はタマネギ、ニンニク、アスパラガス、ナシという、分類上も用途上も大きく異なる作物すべてに感染することが知られています。
写真
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生態と分類
分類
- 門
- Ascomycota
- 綱
- Dothideomycetes
- 目
- Pleosporales
- 科
- Pleosporaceae
- 属
- Stemphylium
- 種
- Stemphylium vesicarium
出典
- GBIF Species names and classification
- iNaturalist Photos
- Wikidata Common names and conservation status
- Wikipedia Summary extract
- Wikimedia Commons Photos



