Pinus longaeva は、最長で約4,000年生きるとされている長寿の針葉樹です。和名はネバダイガゴヨウマツで、マツ科マツ属に属します。
アメリカのカリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州の高い山地に分布しています。1987年には、ネバダ州の州の木の一つに指定されました。
IUCNレッドリストでは「低懸念」に分類されています。2011年の個体数調査で個体数が安定していると確認され、評価が見直されました。
識別と外見
最も見分けやすい特徴は、1つの束に5本ずつつく針葉です。長さは2.5〜4cmで、外側は濃い緑から青緑色をしています。内側の面には白い気孔帯があり、針葉は45年ほど緑のまま残ることもあります。
高さは5〜15m、幹の直径は最大2.5〜3.6mに達します。樹皮は明るい橙黄色で、根元では薄くうろこ状にはがれます。
球果は長さ5〜10cmの卵形から円筒形で、閉じたときの幅は3〜4cmです。若いうちは緑や紫色を帯び、16か月かけて橙褐色に熟します。各鱗片には2〜5mmの針状の突起があります。
古い個体は幹がねじれ、低く矮小化した姿になります。古木では樹皮が赤褐色で深い裂け目が入り、形成層の多くが枯れることがあります。根とわずかな枝を結ぶ細い生きた帯だけが残る個体もあります。
近縁種との違いは針葉の樹脂道にあります。もう一つの近縁種とは、球果の突起が2mmより長い点と、球果の基部が丸い点で区別できます。和名の由来となった紫がかった雌球果は、表面に内側へ曲がった突起があります。
分布と生息地
分布域はユタ州、ネバダ州、カリフォルニア州東部です。カリフォルニアではホワイト山脈、インヨー山脈、パナミント山脈に限られます。ネバダでは南のスプリング山脈から北のルビー山脈まで、州内の高い山脈に広がります。ユタ州では北東のワサッチ山脈のサウステント付近まで分布します。
標高はカリフォルニアで2,200〜3,700m、ネバダで2,400〜3,300m、ユタで2,195〜3,265mです。亜高山帯から高山帯、森林限界付近に生育します。
高所では純粋な群落をつくることが多く、低い標高ではリムパインと混生します。急斜面や、南向きと西向きの乾いた斜面を好みます。石灰岩や苦灰岩由来の薄くて岩の多い土壌に多く見られます。
冬は寒く、夏は乾燥する気候です。夏の降水はわずかで、降水の多くは冬の雪として降ります。高所では植生がまばらになり、苦灰岩の土壌では他の植物が育ちにくい環境でも本種が優占することがあります。

生態と関わり
この種は火に非常に弱く、低強度の火でも傷つきます。樹脂を含む樹皮は素早く燃えるため、樹冠火が起きるとほぼ確実に枯れます。
それでも個体群は強い回復力をもち、先駆種として火災のあとにすみやかに再定着すると考えられています。大規模な火災はこの地域ではまれで、長期的な存続を左右する大きな要因ではありません。
種子は主に風で散布されますが、ホシガラス類のクラークホシガラスも散布に関わっている可能性があります。この鳥は針葉樹の種子を貯蔵して食料にし、使われなかった種子が発芽するため、同時に数本の幹をもつ多幹の個体が生じます。多幹の個体は鳥の生息域と重なることが多く、鳥による散布の証拠と考えられています。
樹冠の被覆率は15〜50%程度で、林冠は閉じていません。ポンデローサマツ、ホワイトファー、リムパインなどと生育地を共有します。温暖化により、種子の定着に必要な涼しく湿った場所が減りつつあります。
利用と人との関わり
アメリカ先住民の一部の部族にとって、この木は神聖な樹木とされています。その存在は精神的、文化的な意味と深く結びつけられています。
マツ類は、多くの文化の民間伝承で不死、堅固さ、回復力を象徴する存在として登場します。厳しい環境に適応して生き抜く力が、その背景にあると考えられています。
カリフォルニア州ホワイト山脈の古代林保護地域や、ネバダ州のグレートベイスン国立公園などの保護区では、樹木の伐採や木材の採取が禁止されています。
豆知識
- 本種の園芸品種として、ドワーフ品種の「チェリーレディ」があります。2006年のアメリカ旅行中に、魔女のほうきと呼ばれる枝の密生した変異から見つけられたものです。
- 更新世には、この種の大規模な森がグレートベイスンの山の斜面を下り、ボンネビル湖の古い湖岸近くまで広がっていました。
- モハーベ盆地の山の斜面にも生育していましたが、現在ではそこから姿を消しています。
写真
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生態と分類
分類
- 門
- Tracheophyta
- 綱
- Pinopsida
- 目
- Pinales
- 科
- Pinaceae
- 属
- Pinus
- 種
- Pinus longaeva
出典
- GBIF Species names and classification
- iNaturalist Photos
- Wikidata Common names and conservation status
- Wikipedia Summary extract
- Encyclopedia of Life Habitat, diet and behavior traits



