クレマティス・ヴィタルバ(Clematis vitalba)は、キンポウゲ科クレマティス属のつる性の低木です。ヨーロッパと西アジアに自生しています。
茎が枝分かれして他の植物や構造物によじ登るため、生育場所では広く目立つ存在になります。夏には香りのある白っぽい花を咲かせ、その後は多数の果実が綿毛のような付属物をまとって残ります。
英語では「老人の髭」と呼ばれ、この名前は果実の姿に由来します。植物の形や文化的な意味を知りたい方に向いたページです。
識別と外見
最も手がかりになるのは、つるのように伸びる茎です。茎には溝が縦に走っており、触るとその溝を指先で確かめられます。
葉は落葉性で、冬には落ちます。花は香りのある緑がかった白色で、花の下にある萼片は綿毛のようにふわふわしています。
花が終わると、一つの花序に多数の果実ができます。それぞれの果実には長く絹のような毛状の付属物があり、まとまると白い綿毛の塊のように見えます。この姿が、この植物の名前の由来になっています。
分布と生息地
自然の分布域はユーラシアと北アフリカです。ヨーロッパの英国では在来種で、イングランドの南部一帯に広く見られます。ウェールズの南部、東部、北部でも普通に見られます。
主に標高0〜100メートルの、路傍、空き地、二次林の縁などに生育します。石灰質で土壌がアルカリ性の場所を好み、湿り気があって夏が暖かい気候に適しています。
観察情報が多いのは夏で、特に7月前後に集中します。ただし、これは観察の多い時期を示すもので、個体数の多さを表すものではありません。
一方で、北米の太平洋岸北西部や、ニュージーランドなどでは外来の植物として扱われています。北米では侵略的な種とみなされ、ワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州、ブリティッシュコロンビア州などで見つかっています。ニュージーランドでは「望ましくない生物」に指定され、販売や増殖、配布が禁じられています。

利用と人との関わり
古代ギリシャでは、クレマティスは精神の美しさ、機転、芸術性の象徴と考えられていました。
東ヨーロッパの一部地域の民間伝承では、「旅人の喜び」という意味合いで知られています。道を行く人に歓迎と幸運をもたらす印とみなされてきました。
豆知識
- ニュージーランドでは、この植物が広がりすぎたことから「クレマティス・ノン・グラータ(歓迎されないクレマティス)」と呼ばれています。
- 果実の綿毛のような姿が老人の髭に似ていることが、英語名の由来です。
写真
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生態と分類
分類
- 門
- Tracheophyta
- 綱
- Magnoliopsida
- 目
- Ranunculales
- 科
- Ranunculaceae
- 属
- Clematis
- 種
- Clematis vitalba
出典
- GBIF Species names and classification
- iNaturalist Photos
- Wikidata Common names and conservation status
- Wikipedia Summary extract
- Encyclopedia of Life Habitat, diet and behavior traits



